グリーンカードの申請最終段階にて I-693 Report of Medical Examination and Vaccination Recordという書類を提出する。
認可された医師 (Civil Surgeon) がいるクリニックや専門病院にて健康診断、尿検査そしてワクチン記録の確認など行い、その結果報告として作成された書類であり、かつ厳封してもらったものである。
2021年12月10日現在、尿検査は一部年齢によって対象外と変更されている
このI-693を作成してもらうためにやらなければならないことは大きく2つ。
- ワクチン接種記録もしくは抗体検査記録の準備
- Civil Surgeonの予約
ワクチン接種記録を主治医に作成してもらうことでCivil Surgeonによるワクチン記録の確認が効率的になり追加の接種などが要求されないので事前にやっておくと良い。そしてその後、もしくは並行して近隣の最適なCivil Surgeonを見つけて予約する。Civil Surgeonによってはワクチン接種をしてくれるところもあるが、それは別のところでしてくるように依頼をするクリニックもある。
Civil Surgeonにてワクチン接種や抗体検査をすると保険無適用の実費精算となるため、主治医やファーマシーにて保険を活用して摂取することをオススメする
母子手帳予防接種記録を主治医のデータベースに追加
まずは自分が何の予防接種を受けてきたのかを主治医のファイルに記録してもらう必要がある。予防接種ワクチンは日本でも多く受けているが米国の主治医による記録のように電子記録はなく、母子手帳にて管理されているのがほとんどだと思う。そして子供のは通学などで必要になるため小児科主治医にすでに提出していると思うが、大人のは説明していない可能性も高い。
母子手帳のワクチン記録は日本語で記録されているが、それをまずは自力で訳し、印刷するなどして主治医のデータに追加してもらうことをすると良い。我が家はそれで対応した。
必須予防接種リスト
CDC の Civil Surgeon 向けのページに Table 1: Vaccine Requirements According to Applicant Age という表があるが、これが年齢ごとに整理された必要なワクチンである。PDF版はこちら。
18歳から64歳の間を例にとると、必要なものは以下の4つ。
- Td/Tdap (破傷風・ ジフテリア・百日咳)
- MMR (三種混合 – 麻疹・風疹・おたふく風邪)
- Varicella (水痘/水疱瘡)
- Influenza (インフルエンザ)
- COVID-19 (コロナウィルス) – 10/1/2021以降必須
これらは主治医に相談し、未接種の場合はどこかのタイミングで接種しておくと良い。
Civil Surgeonにてレビューされるが、摂取年齢によってはキャッチアップと呼ばれる追加の摂取が必要になる場合がある
抗体検査をする場合
抗体検査による確認での対応については Laboratory Confirmation of Immunity に記載されている。
- Measles (麻疹)
- Mumps (おたふく風邪)
- Rubella (風疹)
- Hepatitis A (A型肝炎)
- Hepatitis B (B型肝炎)
- Polio (ポリオ)
- Varicella (水痘/水疱瘡)
FDAもしくはCLIAにて認可されたキットによる結果が予防接種の代わりに認められている。認可されていないキットで検査をするクリニックや病院はないと思うが、念の為に確認するのも問題ないだろう。
Civil Surgeonによっては、そのクリニックで検査しないものは認められないこともあるかもしれないので、Civil Surgeonを先に決めて問い合わせた方が良いと思う。
主治医やクリニックからの検査結果や正式なレターを持参して対応することができる
Civil Surgeonの検索
ワクチンの対応の前でも後でも良いが、I693を作ってもらうためにはCivil Surgeonを探す必要がある。以下のリンクにてZIPコードを入れて検索することができる。
USCIS – Find a Doctor
https://my.uscis.gov/findadoctor
ボストン近郊北部認可病院
上記サイトにて検索して出てきたリストからいくつかいくつか問い合わせをして金額を確認した。施設によってかなり差があり、同日に対応することでグループ割引をしている施設もある。また、対応支払い方法も異なる。
病院 | 大人 | 子供 | I693専門 | 支払い方法 |
AFC Urgent Care Bedford (*1) | 399 | 299 (*2) | × | Card |
AFC Urgent Care Burlington (*1) | 399 | 299 (*2) | × | Card |
AFC Urgent Care Waltham (*1) | 399 | 299 (*2) | × | Card |
AFC Urgent Care Stoneham (*1) | 399 | 299 (*2) | × | Card |
AFC Urgent Care Arlington | 499 | 399 (*3) | × | Card |
AFC Urgent Care Watertown | 499 | 425 (*4) | × | Card |
Healthmasters, Inc. | 375 | 170 (*5) | ○ | Cash or Check |
Dr. John X. Zhang | 370 | 370 | 不明 | Cash |
Universal Pediatrics Associates | 500 | 400 (*6) | 不明 | 未確認 |
*1 : 家族同日診断の場合家族割引 $50
*2 : 15歳以下
*3 : 14歳以下
*4 : 14歳以下
*5 : 15歳以下
*6 : 14歳以下
成人のみ、単身などで金額が変わってくるので総合計、場所、時間を含めて総合的に検討する必要がある。
AFC Urgent Careは(おそらく)フランチャイズなので、全てのAFCが同一金額ではない。系列の場合は同一Civil Surgeonの場合もある。詳しくはImmigration Physicalのページで確認のこと。
AFC Urgent Careが幅広く対応しているが、I693と一般との導線は同じなので他患者との接触を考慮する場合は専門オフィスが良いかもしれない
Civil Surgeonオフィス訪問
Civil Surgeonオフィスを決めたら予約をし、指示通りに必要な証明書類を持参する。複数オフィスで確認したが、どこも以下の書類が求められる。
- ワクチン接種記録 (インフルエンザ、COVID-19含む) もしくは抗体検査結果
- 身分証明書 (パスポート、運転免許証など写真が入ったもの)
- I693フォーム最初の2ページに必要事項を記入したもの (通訳代理人による資料作成の場合は3ページ目も)
- 支払い (現金、チェック、カードなど)
I693発行までの日数がオフィスによって異なるので特にホリデーシーズンはそこも確認しておいた方が良い。私が訪問したのは8月中旬であり、医師の夏季休暇にぶつかってしまい7-10日間と言われ、実際には12日程度要した。
Civil Surgeonオフィスで手続きができたらワクチン不足分を接種するなどをして、あとは書類が完了したという通知を待つのみ。そしてその後はUSCISへの発送ですね。