ボストン広域生活での出来事

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月: 2024年10月

Aetna Independent Lab Finder

血液検査は健康保険ネットワーク内独立系ラボが費用面での正解

米国の医療制度はややこしいですよね。在米8年になりますが、いまだに学ぶことがあります。

最近学んだのが血液検査は必ずしも指示した医師がいる施設で行う必要はなく、検査指示書を独立系ラボ (Independent Laboratory) に持っていって受けても良いということです。

でもなぜそんな面倒なことをしないといけないのでしょう?医師から指示を受けて、その場で血液検査できたら楽ですよね?理由は簡単で検査費用が劇的に変わるからです。

目次

血液検査の見積り

まずは参考までに私が受けたひとつの血液検査の費用について紹介します。

独立系ラボB病院L病院S病院
$10$11$50$29

血液検査によってコストが異なるのと、検査を実施する施設によっても異なります。病院施設の場合、検査費用は病院が自由に設定し、そのうちの X % が保険でカバーされて残りは患者負担になるとのこと。

つまり病院施設は自由度が高いために一般的に患者負担が高くなるようです。

そのため独立系ラボで受ける方が患者負担を抑えることができます。少なくともコスト負担は確認しておきたいですよね。

健康保険によってコストは異なると思うので、必ず保険会社に問い合わせをして指示を受けた血液検査の見積りを取ることをオススメします。

ちなみに上の血液検査は独立系ラボだと$10でL病院だと$50と差額が$40ですが、高額な検査になるとこの幅は差額ではなくてもっと大きくなることもあります。別の検査は見積り上、以下でした。

独立系ラボL病院
$43$211

検査費用が高いものほど要注意ですよね。

Aetna の場合

私の現在の健康保険は Aetna ですが、この健康保険では以下のリンクで独立系ラボを調べることができます。住まいに近いラボを検索し、その上で Aetna のサポートに電話をして該当の検査の費用見積りを確認すると安心できると思います。

https://my.aetna.com/labs

Aetna 独立系ラボ
Aetna 独立系ラボ

ちなみにたまたま出てきた Quest Diagnostics は提携しているラボのようで、多くのケースで病院で検査を受けるよりもリーズナブルに検査ができるということを聞きました。

https://www.questdiagnostics.com

健康保険によって異なるラボで対応しているケースもあるので、契約している健康保険にて確認してみることをオススメします。

独立系ラボのメリットとデメリット

独立系ラボで検査を受けた場合の最大のメリットを患者の負担額は理解いただけていると思いますが、デメリットはあるのでしょうか?

個人的な経験上、独立系ラボの方が検査結果が出るまでに時間がかかるというのが考慮点かと思います。

病院施設での血液検査ラボの場合、検査結果が出るのは早いと当日、遅くても翌日には多くのケースでは出ていました。おそらく施設内に全ての検査設備が整っている利点があるのかと思います。

独立系ラボの場合、もしかしたら検査を受ける場所にも依存するかもしれませんが、検査結果が出るまで数日かかります。

血液検査結果を1日でも早く出したい場合には病院施設など即日結果が出る方が良いかもしれませんね。

まとめ

ネットワーク内の医師・医療提供者 (プロバイダー) や医療施設にすることは前提として、どこで受けるかによってここまで大きな差が出るとは思っていませんでした。

予防 (preventive) は基本的に健康保険でカバーされますが、それを超えると一気に患者負担が増えるので常に注意しておきたいですよね。

今後は急ぎでない限り、注意しながら治療や検査を受けようと思います。医者やナースは患者優先ですぐにガイドしてくれるのですが、費用負担は患者なので、すぐに受け入れずに保険会社に問い合わせるのも常にしておいた方がいいのかもしれません。

保険会社のオンラインで見積りがとれることもあるので、それもうまく活用すると良いかと思います。

Aetna 医療見積り
Aetna 医療見積り

https://health.aetna.com/find-care

MBTA Tap to Ride

ボストン公共交通機関MBTA Tにクレカやスマホで Tap to Ride 乗車しよう!

ようやくボストンでも始まりました、クレカやスマホなどの非接触型の決済手段で乗車する仕組み、Tap to Ride!

そしてプロモーションもいくつか行なわれているみたいです!

目次

Tap to Ride って?

直訳するとタップして乗車、つまり非接触型の決済手段である対応したクレジットカード、iPhoneやAndroidなどのスマホ端末での乗車ができる仕組みです。

The MBTA is improving the way you pay for transit with the introduction of contactless payment on busGreen Line and Mattapan trolleys, and all gated subway stations. You can pay the same standard fare by tapping your contactless debit/credit card, phone, or watch with a mobile wallet—making it easier for you to get going.

https://www.mbta.com/fares/charlie/tap-ride

ロンドン、ニューヨークなどではすでに導入されていて、日本でも確か福岡にて導入されているような記事を読みました。事前チャージなどが不要になるので、とても便利になりますよね!

従来の Charlie Card をかざす丸いエリアではなくて、ゲート上部にある TAP HERE と表示されている液晶画面にかざします。

Charlie Card はどうなるの?

従来のMBTAの乗車方法はチャーリーカードやチャーリーパスといったチャージ型の非接触型カードや、都度購入の磁気カードでした。そのように現金やチャーリーカードでの乗車も継続サポートされます。

Note: Tapping with contactless payment is optional. You can still use cash or a CharlieCard to pay your fare. 

https://www.mbta.com/fares/charlie/tap-ride

Charlie Cardにチャージしている人も残高がなくなるまで安心して利用できますね!

Amexにてプロモーション実施中

アメリカンエクスプレスのカードを保有している人限定ですが、Tap to Ride で乗車した場合、$2以上の決済で$2がキャッシュバックされるプロモーションを配布しています。2025年2月18日までの期間限定プロモーションで、最大5回までの$10キャッシュバックキャンペーンです。

Spend $2 or more by tapping to pay, earn $2 back, up to 5 times (total of $10)
Amex Boston MBTA Tap to Ride Promotion
Amex Boston MBTA Tap to Ride Promotion

ぜひプロモーションをチェックしてみてくださいね!

I-693健康診断・ワクチン記録とボストン近郊クリニック

グリーンカードの申請最終段階にて I-693 Report of Medical Examination and Vaccination Recordという書類を提出する。

このブログは2021年12月に初版を執筆したものである。最新の状況は可能な限り更新しているが、変更されているかもしれないので最新の情報は CDC のサイトなどで調べることを推奨する。
更新履歴は本ブログ最後のセクションにて確認可能。

I693とは認可された医師 (Civil Surgeon) がいるクリニックや専門病院にて健康診断、尿検査そしてワクチン記録の確認など行い、その結果報告として作成された書類であり、かつ厳封してもらったものである。

2021年12月10日現在、尿検査は一部年齢によっては対象外と変更されている

目次

I-693の書類作成までの流れ

このI-693を作成してもらうためにやらなければならないことは大きく2つ。

  1. ワクチン接種記録もしくは抗体検査記録の準備
  2. Civil Surgeonの予約

ワクチン接種記録を主治医に作成してもらうことでCivil Surgeonによるワクチン記録の確認が効率的になり追加の接種などが要求されないので事前にやっておくと良い。そしてその後、もしくは並行して近隣の最適なCivil Surgeonを見つけて予約する。Civil Surgeonによってはワクチン接種をしてくれるところもあるが、それは別のところでしてくるように依頼をするクリニックもある。

Civil Surgeonにてワクチン接種や抗体検査をすると保険無適用の実費精算となるため、主治医やファーマシーにて保険を活用して摂取することをオススメする

母子手帳予防接種記録を主治医のデータベースに追加

まずは自分が何の予防接種を受けてきたのかを主治医のファイルに記録してもらう必要がある。予防接種ワクチンは日本でも多く受けているが米国の主治医による記録のように電子記録はなく、母子手帳にて管理されているのがほとんどだと思う。そして子供のは通学などで必要になるため小児科主治医にすでに提出していると思うが、大人のは説明していない可能性も高い。

母子手帳のワクチン記録は日本語で記録されているが、それをまずは自力で訳し、印刷するなどして主治医のデータに追加してもらうことをすると良い。我が家はそれで対応した。

必須予防接種リスト

最新の情報は CDC のサイトで改めて調べることをオススメする

CDC の Civil Surgeon 向けのページに Table 1: Vaccine Requirements According to Application Age という表があるが、これが年齢ごとに整理された必要なワクチンである。

The vaccines from the list above that are required for a given applicant are defined in Table 1. Vaccine series have minimum age requirements and typically require months to years to complete. Therefore, it is usually not possible for applicants to receive all vaccinations for the diseases listed above prior to adjustment of status, and they are instead required to receive from the civil surgeon at least one dose of each age-appropriate vaccine listed in Table 1 for which the applicant is not currently up to date. If the applicant is up to date on the required vaccines listed in Table 1, no additional vaccines are required to be given at the time of the medical exam. The civil surgeon should counsel the applicant about the importance of completing the series of vaccines according to the recommended schedule.

table-1-vaccine-requirements-according-to-applicant-age-for-civil-surgeons

18歳から64歳の間を例にとると、必要なものは以下の4つ。

  • Td/Tdap (破傷風・ ジフテリア・百日咳)
  • MMR (三種混合 – 麻疹・風疹・おたふく風邪)
  • Varicella (水痘/水疱瘡)
  • Influenza (インフルエンザ)
  • COVID-19 (コロナウィルス) – 10/1/2021以降必須

2024年9月23日現在 18歳〜64歳では以下のワクチンが追加で必要に変更されている

  • Polio (ポリオ)
  • Hepatitis B (B型肝炎)
Table 1: Vaccine Requirements According to Applicant Age for Civil Surgeons Effective May 1, 2024
Table 1: Vaccine Requirements According to Applicant Age for Civil Surgeons (PDF)

これらは主治医に相談し、未接種の場合はどこかのタイミングで接種しておくと良い。

Civil Surgeonにてレビューされるが、摂取年齢によってはキャッチアップと呼ばれる追加の摂取が必要になる場合がある

抗体検査をする場合

抗体検査による確認での対応については Vaccination ページの Laboratory Confirmation of Immunity セクションに記載されている。

Laboratory Confirmation of Immunity

The civil surgeon should obtain a good history of vaccine-preventable diseases, including measles, mumps, rubella, and varicella, from the applicant to identify any naturally acquired diseases for optional laboratory confirmation.

An applicant who provides a reliable written or oral history of varicella disease does not require laboratory confirmation or further vaccination. To verify a history of varicella, civil surgeons should inquire about: 1. an epidemiologic link to another typical varicella case or to a laboratory-confirmed case or 2. evidence of laboratory confirmation, if testing was performed at the time of acute disease. Persons who meet neither of these criteria should not be considered as having a valid history of disease and should be tested for immunity or vaccinated.

Acceptable tests for the presence of antibodies are US Food and Drug Administration (FDA)-approved kits or Clinical Laboratory Improvement Amendments (CLIA)-certified kits. When using any approved kits, the manufacturer’s guidelines or instructions must be followed.

https://www.cdc.gov/immigrant-refugee-health/hcp/civil-surgeons/vaccination.html

Titers テストで免疫が確認可能なものは以下と同ページに記されている。

  • Measles (麻疹)
  • Mumps (おたふく風邪)
  • Rubella (風疹)
  • Hepatitis A (A型肝炎)
  • Hepatitis B (B型肝炎)
  • Polio (ポリオ)
  • Varicella (水痘/水疱瘡)

Note:‎

Laboratory evidence of immunity is acceptable for measles, mumps, rubella, hepatitis A, hepatitis B, polio*, and varicella if the applicant lacks acceptable documented history of vaccination for these diseases.

*Titers must include all three poliovirus types to be acceptable (additional details found here).

https://www.cdc.gov/immigrant-refugee-health/hcp/civil-surgeons/vaccination.html

FDAもしくはCLIAにて認可されたキットによる結果が予防接種の代わりに認められている。認可されていないキットで検査をするクリニックや病院はないと思うが、念の為に確認するのも問題ないだろう。

Civil Surgeonによっては、そのクリニックで検査しないものは認められないこともあるかもしれないので、Civil Surgeonを先に決めて問い合わせた方が良いと思う。

主治医やクリニックからの検査結果や正式なレターを持参して対応することができる

Civil Surgeonの検索

ワクチンの対応の前でも後でも良いが、I693を作ってもらうためにはCivil Surgeonを探す必要がある。以下のリンクにてZIPコードを入れて検索することができる。

USCIS – Find a Doctor

https://my.uscis.gov/findadoctor

ボストン近郊北部認可病院

上記サイトにて検索して出てきたリストからいくつかいくつか問い合わせをして金額を確認した。施設によってかなり差があり、同日に対応することでグループ割引をしている施設もある。また、対応支払い方法も異なる。

病院大人子供I693専門支払い方法
AFC Urgent Care Bedford (*1)399299 (*2)×Card
AFC Urgent Care Burlington (*1)399299 (*2)×Card
AFC Urgent Care Waltham (*1)399299 (*2)×Card
AFC Urgent Care Stoneham (*1)399 299 (*2)×Card
AFC Urgent Care Arlington499399 (*3)×Card
AFC Urgent Care Watertown499425 (*4)×Card
Healthmasters, Inc.375170 (*5)Cash or Check
Dr. John X. Zhang370370不明Cash
Universal Pediatrics Associates500400 (*6)不明未確認
2021年12月8日現在

*1 : 家族同日診断の場合家族割引 $50
*2 : 15歳以下
*3 : 14歳以下
*4 : 14歳以下
*5 : 15歳以下
*6 : 14歳以下

成人のみ、単身などで金額が変わってくるので総合計、場所、時間を含めて総合的に検討する必要がある。

AFC Urgent Careは(おそらく)フランチャイズなので、全てのAFCが同一金額ではない。系列の場合は同一Civil Surgeonの場合もある。詳しくはImmigration Physicalのページで確認のこと。

AFC Urgent Careが幅広く対応しているが、I693と一般との導線は同じなので他患者との接触を考慮する場合は専門オフィスが良いかもしれない

Civil Surgeonオフィス訪問

Civil Surgeonオフィスを決めたら予約をし、指示通りに必要な証明書類を持参する。複数オフィスで確認したが、どこも以下の書類が求められる。

  1. ワクチン接種記録 (インフルエンザ、COVID-19含む) もしくは抗体検査結果
  2. 身分証明書 (パスポート、運転免許証など写真が入ったもの)
  3. I693フォーム最初の2ページに必要事項を記入したもの (通訳代理人による資料作成の場合は3ページ目も)
  4. 支払い (現金、チェック、カードなど)

I693発行までの日数がオフィスによって異なるので特にホリデーシーズンはそこも確認しておいた方が良い。私が訪問したのは8月中旬であり、医師の夏季休暇にぶつかってしまい7-10日間と言われ、実際には12日程度要した。

Civil Surgeonオフィスで手続きができたらワクチン不足分を接種するなどをして、あとは書類が完了したという通知を待つのみ。そしてその後はUSCISへの発送ですね。

更新履歴

  • 2021年12月: 初版
  • 2024年9月: CDCサイトのリンク更新、ワクチンリスト更新
  • 2024年10月: CDCサイト引用更新

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