加入保険の掛け金の払い戻し、保有株式の未請求配当小切手、金融機関からのリファンドなど、保有者が受け取っていない様々な金融資産が、米国の州によって管理されています。その額は$60ビリオン (600億ドル) にのぼると言われていて、保有者からの請求が来るまで保持されています。

つまり自分のお金が、忘れたお金がどこかに眠っているかもしれないんです。取り戻さない手はないですよね!

目次

Missingmoney.com で検索

Missing Money

Missing Money サイト で自分の性と名を入力して検索すると、対象の資産があれば出てきます。Missing Moneyは米国全体のデータから検索をするので、州で絞り込みをすることもできます。自分に覚えのある金融機関などの情報が出てきたら、そのリストから CLAIM することで請求することが可能です。

このサイトの便利なところは資産が管理されている州が不明な場合でも州をまたがって検索できる点です。

残念ながら私のケースではこのサイトで公開されておらず、直接CLAIMすることができませんでした。トップページに記載されているように州や自治体からエンドースされているサイトなのでここからの申請で問題ないと考えています。

MissingMoney.com is the only website endorsed by States and Provinces working together to reunite you with your lost funds

https://missingmoney.com/

もし体験談ありましたらコメントにて是非共有してください!

マサチューセッツ州 FindMassMoney.com で検索

Federalの米国全体ではなく、州ごとにもサイトがあり、マサチューセッツ州の場合は findmassmoney.com で検索することも可能です。検索方法は missingmoney.com と同じです。

資産が確実にMA州にあることが確認できていれば、ここで検索して申請することもできます。エンドースサイトよりも安心ということであればこちらで手続きするのも一つの方法ですよね。

ニューヨーク州 Office of the NEW YORK State Comptroller で検索

ニューヨーク州の場合は Office of the NEW YORK STATE COMPTROLLER の Unclaimed Funds で検索できます。

こちらもニューヨーク管轄のサイトなので、エンドースサイトよりもこちらの方が良いという場合には利用するのもひとつの方法です。

未請求の資産があるのに見つからない場合

日数が長期間経過してしまったために金融機関などから小切手をあらためて発行してもらうことができない場合、例えば株式配当支払いの小切手などはいずれかの州にて管理されることがあります。それにも関わらず検索結果に出てこないケースがあるようです。例えば資産保管時の保有者の住所が米国外で登録されている資産などの場合、未公開状態で管理されていることがあるようです。ニューヨーク州の場合はこれが該当することがあるので、問い合わせる必要があります。

まずは資産を当初管理していた該当の金融機関に問い合わせて、未請求で管理されてしまった場合にどこの州にて管理されているかを問い合わせる必要があります。

私はこの方法で未公開の未請求資産がニューヨーク州にあることを確認しました。

未公開資産がニューヨーク州で管理されている場合

ニューヨーク州の検索ページから自分の資産が出てこない未公開状態の場合、サイトの Contact Us から問い合わせをするとメールで請求方法の案内が届きます。

Contact Usから問い合わせ

参考までに私が問い合わせた際のメールの案内を以下に記しておきます。問い合わせ時に手続きが変更されている場合もあるので、フォームで問い合わせることをオススメします。

In response to your inquiry, funds associated with a foreign mailing address will not appear on our website. To claim these funds you must do the following:  

1. Complete a claim form: https://www.osc.state.ny.us/ouf/forms/ouf_blank.pdf  
2. Non US Citizens must complete a Foreign Interest withholding form (W8BEN) https://www.osc.state.ny.us/ouf/forms/w8ben.pdf 
3. Provide documentation showing proof of connection to the reported address as well as your current mailing address.   

Mail the completed forms and supporting documentation to: Office of Unclaimed Funds, 110 State St., Albany, NY 12236.  

Office of Unclaimed Funds

申請に必要な書類

必要な書類は以下の通り

  1. CLAIM FORM / 申請書
  2. W-9もしくはW8BEN / 納税申告書
  3. 住所証明
    • 資産に紐づいている住所
    • 現在地の住所

指定された ① CLAIMフォーム には Notary が必要です。銀行口座のある金融機関や市などで Notary Public をしてもらえるところに一度持参し、署名と印をしてもらう必要があるので、忘れずに対処します。自分のサインは Notary Public の目の前で行う必要があるため、そこだけはブランクにした状態でフォームを持って行ってください。

この説明の②にはW8BENを提出せよとありますが、ビザやグリーンカードで米国に在住し、納税している場合はW-9を提出する必要があります。IRSサイトからW-9フォームを入手して記入の上提出します。

③については、例えば日本の住所で登録されている場合には、その住所と本人の関係がわかる書類、例えば当時の金融機関からの書簡や、戸籍謄本の翻訳、そして現在の住所に関しては水道光熱費の請求書などのコピーを含めると良いと思います。私は幸い当時の小切手の書類を残していたので、それのコピーを添付することで対応しました。

すべての書類をまとめて、指定された住所に郵送します。しばらくするとREFERENCE NUMBER が記されたメール (もしくはレター) が届きます。

その書類の日付から3ヶ月以内で処理をするとのことなので、気長に結果が来るのを待ちます。

3ヶ月後にチェック受領

約3ヶ月経過したころに、郵便にて小切手が届きました。

すっかり忘れていましたが、オンラインのステータスも確認したところ反映されていました。

いろいろと手間がかかりましたが、自分のお金が手元に戻ってきたのは嬉しい限りです。10年以上放置していたのに利息がゼロなのは残念ですが、こればかりは仕方がないですね。

  • 申請受理: 2022年12月29日
  • 承認: 2023年3月2日
  • 小切手発行: 2023年3月6日

私がUnclaimed Propertyを取り戻した流れのまとめ

多くのケースではオンラインの仕組みを使ってCLAIMすれば終了すると思います。しかしながら私の場合はオンラインでは出てきませんでした。

上にさまざまな申請方法などを記しましたが、実際に私が手順を踏んだものです。あらためて、参考までに私が取り戻した流れは以下の通りです。

  1. 私が保有する証券会社に問い合わせをした際にキャッシュアウトされてないアセットがあることを知る (遠い記憶にはあったが失念していた)
  2. Missingmoney.com で検索するが出てこない
  3. FindMassMoney.com で検索するも出てこない
  4. 改めて某証券会社に問い合わせをしたところ、ニューヨーク州にて管理されている可能性が高いことを確認
  5. Office of the NEW YORK State Comptroller で検索したが出てこない
  6. NY州の問い合わせ先にe mailにて連絡
  7. eメールで返答があり、紙ベースで郵送申請することを確認
  8. Notary Publicも含めた書類を用意し、内容を記したカバーレターも同封
  9. Certifiedをつけてトラッキング可能な状態でUSPSから発送
  10. 手続き受付の連絡
  11. 3ヶ月経過後にチェック受領

これを読んでいる方で心当たりのある方は、手順2のMissingmoney.comだけで済むことを祈っています。

請求方法によって流れが変わるので手続きはお早めに

私の場合はオンラインで確認できないものだったために特に手間がかかり、時間がかかったと理解しています。ですが、公開されているものもそれなりに返金までは時間がかかると思います。

特に日本に本帰国する予定の人は早めに確認して、オンライン、もしくは直接問い合わせでの申請をすることをオススメします。

検索サイトに結果が出てくるものはオンラインで処理できると思いますので、特に自分自身、身に覚えがなくても一度自分の名前で検索してみるのが良いと思いますよ。日本に帰国済みの知り合いの名前が検索結果が出てきたこともあるので、手遅れになる前に一度やってみてくださいね。