米国ビザはアメリカ国内ではなく、海外に一度出てからの申請となる。基本的にはその申請者の母国での手続きを推奨しているが、第三国の国民による申請を認めている米国大使館・領事館であれば手続きすることができる。
- 面接から承認そしてパスポート受領までの日数は保証されていない
- カナダの大使館・領事館では日本人(第三国の国民)が申請することを認めている
- カナダ東海岸寄りの都市であればボストン近郊からは車で行くことができる
上記の点からできればカナダ、特にモントリオール、オタワ、トロント、ケベックシティなどでの手続きをしたいと2018年7月ごろから検討。
米国ビザ更新面接までの流れ
面接までの手続きは以下の通り。
- L1B Blanketは勤務先がスポンサーとなるため社内で書類手続きの開始
- US VISAを申請する国を検討
- DS-160の申請
- VISA申請料の支払い
- 面接の予約
手順4の申請料の支払いの前に、直近の空き予定を見ることができるので、まずはそれを確認して現実的であった場合に支払いをすれば良い。またこの空き予定は国とシステムによって見え方が異なる。ais.usvisa-info.com では直近日ひとつしか表示されないが、アイスランドやバミューダが使っているサイト evisaforms.state.gov では先に予約をする仕組みなので空き日程を多く確認することができる。
結果的にオタワでの申請をしてきたのだが、この予約をとるのが簡単ではなかった。他の国は比較的空きを見つけられるのだが、カナダに関して面接の空き予定がなかなか出てこない。
こまめなチェックとその良いタイミングに出くわす運も必要なので、できるだけ早くから準備し始めた方がいいと思う。個人的には半年前では遅く、10ヶ月以上前からをおすすめしたい。
以下、私がオタワの面接にこぎつけたまでの流れ
準備開始 – 2018年6月末/7月頭
会社のVISA/Immigration申請担当と準備を開始。まずは一通りの情報が揃わないといけないため、情報交換から開始。
- パスポートの全ページコピー(全員分)
- US VISAが古いパスポートにある場合にはそれも全ページコピー(全員分)
- 最新のI-94
- I-129sの期限
- その他
Petition Number取得 – 2018年7月下旬
DS-160申請に必要なI-129S/I-797のPetition Numberが届く。これでDS-160の申請を4人分開始することができるようになったが、家族の一部のパスポートが一年を切っており、半年以上あるので申請上問題ないがこのタイミングで新規パスポート申請。
参考までにパスポートを切り替えなかった場合のデメリットは以下の通り
- 新規パスポートに切り替えた後、パスポートを二冊持ちしなくてはならなくなる
- US VISA更新後、米国入国の際に滞在可能期限はパスポートの日程までとなる
DS-160作成 – 2018年8月頭
新規パスポート受領。VISA担当者に新しいパスポート番号を伝え、DS-160の作成を開始。第一候補のモントリオール申請として準備。
この時点ではモントリオールでの予約はとれるものだと思っていた。
4人分作成完了後にカナダの面接可能日程を調査。
なんと、このタイミングで、カナダでの直近の空きは以下のみ
2019年1月25日 トロント
期限は2019年1月20日のため、この面接日程では間に合わないことになる。ここからが大変だった。カナダだけでなく、他の国にも視野を広げて調査を開始。
後から気づいたことだが、DS-160は作成日から1ヶ月は下書き保存されるため、I-129S/I-797のPetition Numberが来る前から作成し始めて問題ない。そして、DS-160の作成を始めた段階で支払いと予約に必要なDS-160番号も発行されるため、その番号を持って手順4や手順5をすることもできるかもしれない。
尚、DS-160を一度送信した後に面接アポの拠点がDS-160の申請地と事なってしまった場合であるが、少なくとも同じ国の違う都市に関して改めて作成する必要はない。
(参照) DS-160: Frequently Asked Questions
The Embassy or Consulate at which you actually apply should be able to access your form using the barcode on your DS-160 confirmation page, which you must bring to the visa interview. For example, a business traveler intends to apply for his visa at the U.S. Embassy in City X, so he selects City X as the location where he will submit his application when he completes his DS-160. He then has an urgent reason to travel to City Y on business. Because there is a U.S. Consulate in City Y, he schedules an appointment for a visa interview there, using the barcode from his completed DS-160 application for appointment scheduling. The U.S. Consulate in City Y is able to accept his DS-160 even though it lists the U.S. Embassy in City X as the location where he originally intended to submit his application.
カナダ面接空きなし – 2018年8月
毎日のようにカナダの空き日程と、ボストンから飛行機で比較的近いところ、航空運賃が比較的安価でいける国を調査。
- メキシコ・シティ (メキシコ)
- サント・ドミンゴ (ドミニカ共和国)
- ナッソー (バハマ)
- ハミルトン (バミューダ)
- レイキャビク (アイスランド)
面接は12月頭までにとれれば良い。他の国の検討も始めたが、やはりカナダが第一優先。ただ、残念なことにカナダの大使館・領事館は毎日チェックしていても全く空いてこない。
8月は気長に毎日カナダの日程が開くことを期待しつつ、他の国の日程も調査。メキシコ・シティは直近で空きがあり、10月に入るとJetBlueでの直行便もできるため候補として検討。ただし前例が見つからず、どのくらいかかるかもわからないのが最大の懸念点。
メキシコ検討大問題 – 2018年9月頭
カナダは相変わらず開かない。1人だとどうやらいくつかの日程が出て来るのだが、家族全員の申請のため、それも難しい要因の模様。
このタイミングで、実はメキシコ・シティでの申請に切り替えようと、DS-160をメキシコ・シティで改めて作成し、支払いページまで遷移。
DS-160を改めて作成した理由は、カナダとメキシコでは申請手順が異なるため、読み込めたとしても取り扱ってくれないことを心配したため。作成済みのDS-160を呼び出して、そこから作成とすると多くのフィールドは残ったままになるので、若干作業工数は軽減できた。
大問題
メキシコは現金でのVISA費用支払いしか認めていない。現金というのは、物理的にメキシコ国内の指定された銀行に行き、銀行窓口で支払いをするという現金払いである。
銀行口座からWireで支払いできるかと確認したが、それは受け付けておらず、やはり現金のみ。
親戚もいない。それなりの額になるため、簡単にお願いできるレベルでもない。
またカナダと他の国の検討を開始。
ただ、候補として検討していた国は第三国の国民の申請を受け付けていないところもあり、やはりカナダでなんとかしたい、という状況に。
バンクーバー空き!ただし1人だけ↓ – 2018年9月10日
家族全員での申請では空きが相変わらず出てこないが、1人であればバンクーバーに年内の空きが出た。ただこれだと意味がない。何か奇跡がおきないか。
バンクーバー年末空き確保! – 2018年9月11日
本当に偶然である。
バンクーバーで12月21日の空きが出た。家族分の予約ができる。
ボストンからは遠い。しかも真冬の雪の季節。飛行機の遅延などの心配もあるが、実績のあるカナダで申請できるのであればもう、これにかけるしかない、ということで支払いと予約。
さぁ、これでカナダから引けなくなった。
オタワ10月解放!日程変更! – 2018年9月25日
バンクーバー予約後、毎日空き状況の確認を繰り返した。朝・昼・晩。
なんと、突然10月の日程が解放されたのである!しかも多くの日程で。月曜日にアポをとれば子供達の学校休みをできるだけ減らすことができる!
ということで2018年10月22日 9:00に変更。
(参考) オタワ11月も解放! – 2018年9月26日
翌日もどうなったかなと空き状況を見てみたところ、なんとオタワは11月も解放していました。ただ、この日は夕方6時ごろにチェックしたためか、月曜日は空いておらず、そして10月の日程の多くももう無くなってました。
さて、カナダの面接確保は本当に大変。年の後半が大変なのか、タイミングが悪かったのか、理由はわからないが、他の国と比べて本当に空きが出てこない。
もしかしたら、第三国の申請を受け付けていて、かつアメリカ在住の第三国の国民の申請が多いせいかもしれない。
いずれにせよ、カナダの場合は苦労するので、早めの行動と希望日程を確保するまではこまめなチェックをお勧めしたい。